香港、中国から英国へ返還???

JAMESは香港研究家(自称)である。


8年前(1997年)の本日は香港が英国から中国に返還された
日だ・・・・・・・・。

午前零時にユニオンジャックが降りて五星紅旗が上がる式典
の模様を万感の思いで見ていた(テレビで)。


というのはJAMESは「香港は英領でありつづけるべき」と思っ
ていた(正確には今でもそう思っている)からである。
(JAMESは歯に衣着せぬ人なので中国人にも上記のように言
ってしまうのだが、理由をよく説明すると同意までは行かなく
ともその論を理解してくれることが多い。)


その数日前は出張で英領が終わる寸前の香港にいた。
英軍総司令部で撤退前の軍の式典が行われているところから
後ろ髪引かれる思いで立ち去った(時間の関係で)のを今でも
よくおぼえている。


本日の題「香港、中国から英国へ返還???」は書き間違いで
はない。


中国政府が任命(選挙という形式はとったが事実上は任命)し
た初代香港特別行政区長官の董建華氏は指導力不足で解任
(表向きは健康上の理由で辞任)された。

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そして先月就任した新行政長官の曽蔭権(ドナルド・ツァン)氏
は「事実上イギリス人」である。
英領香港政庁時代からの高級官僚であり徹底したイギリス式
の訓練をされた超エリートだ。
なにしろナイトの称号(サー)をもっている。


常にブリティッシュスタイルのスーツに蝶ネクタイという「イギリ
ス人でも毎日そうするか??」というカッコを1日たりとも欠かす
ことがない。


また、敬虔なカトリックで毎日朝夕教会に祈りに行くらしい。
(ブレア夫人も英国国教会ではなくカトリック


「サー・ドナルドを任命したい」というのは北京政府の意向なの
だが当の香港の親中派が「あまりにも親英派の人物(というより
中国人の面をかぶったイギリス人の方が正確)では・・」と心配
してしまったほどだ。


なぜ北京政府はそういう決断をしなければならなかったのか・・。


それは返還後の董建華香港政権が全くといっていいほど信用
を失ってしまい、ひいては香港の社会経済が自信を失うような
事態になってしまったからだ。


いくつかの決定的な事件があったのだが・・・最も大きい1つは、
ある地元大手新聞社が発行部数(広告料は部数と連動してい
る)を数年にわたり水増し発表して広告主から相当な額にのぼ
る料金を詐取し続けていたという事件が発覚した・・・というの
があった。


このとき前行政長官の董建華氏はこの新聞社のオーナーが中
国政府の高官と親密な立場の人物であるということで訴追を見
送るように司法当局に指揮をしたのだ。


これはすごいインパクトだった。


香港は150年以上英国の一部であったのだ。
だから、このようなコネ万能の中国式(というよりコテコテのアジ
ア式、つまり日本もそう)は社会が受け付けない。


英領香港では政庁はサッカーの試合にたとえると「厳しく公正
でかつ極めて有能なレフェリー(審判)」だったのだ。
だから選手(企業、市民)は最高の盛り上がった試合をすること
ができて世界でも類を見ないエキサイトで見ごたえがある試合
が行われている国際都市であったのである。


ところが、そこに八百長レフェリーのようなモノが入って来てしま
ったので試合はガタガタである。
選手は「もう、やってられるか・・・。」状態。


しかし、英国からクリストファー・パッテン(最後の香港総督)を
呼び戻すことはできない。

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東と西

東と西

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そこでサー・ドナルド・ツァンに再び英国式の統治をさせてガタ
ガタになった試合を立て直そうということである。


(香港特別行政区政府にはまだ多くのイギリス人官僚が勤務し
ている。しかし、行政長官と局長・・・日本での大臣・・・クラスは
中国人でなければ就任できない。現在も副局長、部長クラスで
はイギリス人が多い。特に警察ではイギリス人が署長という警
察署が今も香港各地にある。)


香港の最高責任者を再びイギリス人(事実上の)に・・・・・。
この図式が「香港、中国から英国へ返還???」というように
JAMESには見えるのである。

北京政府の柔軟性もある意味たいしたものである。


しかし、わが日本でのサッカーの試合はというと?????


はっきりいって「長年のガタガタ状態」といえるんじゃないので
しょうかね???





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